astah*でトレーサビリティを意識しながら作図する際におすすめの機能や設定

モデリングしてますか?
皆さんこんにちは、りりぃです。

私が過去に書いた記事「クラス図とシーケンス図のトレーサビリティを保ちながら設計する」はご覧になられましたか?
この記事は3年前に公開されたにもかかわらず、最近でもアクセス数が一定数あります。
トレーサビリティを意識して設計されたい方が多いようで嬉しいです。

この記事の機能を使うにあたっておすすめの機能や設定があるので4つご紹介します。


1. 図を横に並べて作業するための方法

記事クラス図とシーケンス図のトレーサビリティを保ちながら設計するのいくつかの画像において、1つのastah*ウィンドウの中に2つの図を並べて表示しているのに気が付きましたでしょうか。astah*には図の整列機能があります。クラス図とシーケンス図を並べるとクラス構造を意識しながらシーケンス図を描けるので便利ですね。もちろん、クラス図とシーケンス図だけでなく、アクティビティ図やステートマシン図等、全図において整列させることができますので、ぜひ活用してみてください。

設定方法(クラス図とシーケンス図を左右に並べて表示する例)

  1. クラス図とシーケンス図を構造ツリー等から開く(下図では開いた後に構造ツリーを閉じています)
    クラス図とシーケンス図を構造ツリー等から開く
  2. メニュー [ウィンドウ] – [整列] – [左右に並べて表示]
    左右に並べて表示

クラス図とシーケンス図が横に整列しました。

クラス図とシーケンス図を横に並べる例

2. 同一の図を別ウィンドウで開く設定

システムプロパティで設定を変更することで構造ツリーや図ビュー等から同じ図を2枚以上同時に開くことができます。逆にオフにすることで1枚だけ開くことも可能です(再度開こうとすると既に開かれている図がカレントの図になる)。

同じ図を2枚開き、左右に並べると下図のようになります。
狭い画面内で離れた場所にある別クラスを見ながら作業するという使い方ができそうです。

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マップビューでは表示が小さいと思う場合に、左は全体表示、右は拡大表示という使い方もできそうです。

image2

設定方法

  1. メニュー [ツール] – [システムプロパティ] からシステムプロパティを開く
  2. [ダイアグラムエディタ]を選択し、[一つの図を複数のエディタで開くことを許可する]をオンにする
    図を複数のエディタで開く設定
  3. [適用]ボタンを押下
  4. [了解]ボタンを押下する(システムプロパティが閉じ、設定が反映される)
  5. 同一の図を2枚開き、図の整列を行う

3. コンテンツ・アシストをオフにする設定

シーケンス図等で図要素を編集していると、ベースクラスや操作を選べるペーン(コンテンツ・アシストといいます)が出てきます。

image3

シーケンス図からクラスに操作を追加する書き方をする人にとっては、このコンテンツ・アシストがうっとおしいはずです。コンテンツ・アシストをオフにすることでメッセージをより簡単に連続作成することができるようになります。

設定方法

  1. メニュー [ツール] – [システムプロパティ] からシステムプロパティを開く
  2. [ダイアグラムエディタ]を選択し、[コンテンツ・アシストを有効にする]をオフにする
  3. [適用]ボタンを押下
  4. [了解]ボタンを押下する(システムプロパティが閉じ、設定が反映される)

なお、コンテンツ・アシストの類似機能としてドロー・サジェストがありますが、こちらをオフにしたい場合はモデルのワンクリック作成アイコンを非表示にするをご覧ください。

4. モデルを変更不可にする(参照プロジェクト機能)

既存のクラスをシーケンス図で使う場合、シーケンス図で操作を間違えて書き換えるとクラス図にも反映されてしまうので、クラスは変更不可にしておきたいですよね。

モデルを変更不可にするには、参照プロジェクト機能が有効です。変更不可にしたいモデルは別プロジェクトに分割してしまいましょう。詳しい手順は下記をご覧ください。


4つのtipsは参考になりましたか?
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