3月30日、IPA(独立行政法人情報処理推進機構)は、大規模・複雑化するシステムに適した安全解析手法STAMPの導入を容易にするモデリングツール「STAMP Workbench」を無償公開しました。このSTAMP Workbenchのモデリングツールのベースには、astah*を採用頂きました。

STAMP Workbenchで対応しているコントロールストラクチャー図
STAMP Workbenchは、システムの安全性に関して世界的に著名なマサチューセッツ工科大学(MIT)のNancy G. Leveson教授が提唱しているSTAMP/STPA(*1)に対応したモデリングツールです。
STPAは、自動運転など大規模複雑化されるシステムへの、 システム思考といった全体視点を持った分析など、システム思考に基づく新しい安全性解析手法として、国内外で様々なWorkshopが開催されるなど、大変注目されています。STAMP/STPAについては、IPAウェブサイトからガイドブック、チュートリアルやすぐに開けるサンプルデータ (エアバッグや踏切制御システムなどを安全解析したファイル)が提供されているので、ぜひご覧の上、皆様に育てて頂いたastah*のユーザーインタフェースを踏襲したSTAMP Workbenchを触ってみてください。
STAMP Workbench 無償ダウンロード:
https://www.ipa.go.jp/sec/tools/stamp_workbench.html
STAMP Workbench デモ動画:
STAMP ガイドブック:
- 初級編: STAMP/STPA の初学者にとってわかり易い入門解説
- 実践編: 産業界でのニーズを考慮した、STAMP/STPAの多様な事例についての安全分析事例
- 活用編: STAMP/STPAを”あたりまえに実施する”環境を目指すための事例/取組紹介
(*1)
STAMP : Systems Theoretic Accident Model and Processes
昨今のシステムにおけるアクシデントの多くは、システムの構成要素の故障によって起きるのではなく、システムの構成要素間の相互作用が働かないことによって起きるというアクシデントモデル
STPA : System-Theoretic Process Analysis
STAMPに基づいた安全分析手法
「STAMP/STPA向けモデリングツール「STAMP Workbench」リリース」への3件のフィードバック